#10

エージェントチームの役割分担設計

上級

良いチーム設計の3原則を学び、役割分担・コスト最適化・向いていないタスクの見極めを習得します。

座学

この講座で学べること

  • 「1人1仕事」の役割分担でAgent Teamsを効果的に設計する方法を理解する
  • Claude Code自身に役割分担の相談ができることを知る
  • 2人チームで月次レポートを自動作成する実践的なワークフローを習得する
  • /usageでAgent Teamsのトークン消費を確認してコスト最適化できる

Agent Teamsをうまく動かすには、各エージェントに「この人はこれだけやる」と役割をはっきり決めることが重要です。何でもこなす万能型エージェントにすると、どこかで詰まったときに原因が特定しにくくなり、修正指示も出しにくくなります。「1人1仕事」を徹底するほどチームの動作が安定します。

良い役割分担の例として「リサーチャー(情報を集めてファイルに書く)」と「ライター(その情報を読んでわかりやすく整える)」に分ける2人チームがあります。それぞれが「自分の仕事はこれだけ」と明確に決まっているため、指示の解釈が揺れにくく、結果が安定します。役割が曖昧だと「Aがやるか、Bがやるか」で詰まるか、両方が同じことをしてしまうかのどちらかです。

役割設計で意識したい3つの原則があります。①1人1仕事(1エージェントの担当範囲を1種類の作業に絞る)、②アウトプットを明確に(何をどのファイルに書くかを具体的に指定する)、③引き継ぎを明示する(「担当Aが完成したら担当Bに知らせて」のような連携の指示を忘れない)。この3点を守るだけでチームの動作精度が大幅に上がります。

コスト最適化も役割設計の一部です。チームメンバーへの指示には「Sonnetモデルを使ってください」を必ず含めましょう。省略するとOpus(最上位モデル)が起動してトークンを大量消費します。また不必要にメンバー数を増やさないことも重要です。2人で解決できる作業に5人投入しても品質は変わらず、コストだけが増えます。

エージェントチームの役割一覧

📋

プランナー

タスクを分解・優先順位付け

全体設計リソース配分スケジューリング

エグゼキューター

実際の処理・ファイル操作を担当

コード実行ファイル操作API呼び出し
🔍

レビュアー

出力の品質チェック・修正提案

エラー検出品質評価フィードバック
📊

リポーター

結果をまとめて人間に報告

サマリー作成可視化通知送信

役割分担設計のポイント

  • 1エージェント1責務

    複数の役割を1つのエージェントに持たせない

  • インターフェースを明確に

    エージェント間のデータ形式をあらかじめ決める

  • 失敗を前提に設計

    エージェントが失敗したときの再試行・代替処理を用意する

「Sonnetモデルを使ってください」は必ずチーム指示に含めましょう。省略するとOpusが起動してトークンを大量消費します。

実践手順

Agent Teamsで役割分担を相談する

どんな役割に分ければ効率的かはClaude Code自身に相談するのが一番です。以下のように聞いてみましょう。

bash
私は週に1回「月次レポート」を作っています。
手順は:
1. 先週の業務記録ファイルを読む
2. 主な成果と課題をまとめる
3. 来週の目標を書く
4. フォーマットを整えてレポートファイルに保存する

この作業をエージェントチームで自動化するとしたら
何人チームでどんな役割分担が最適か提案してください

Claude Codeが役割分担を提案してくれます。その提案をもとに次のステップでチームを動かします。

実際にチームで月次レポートを作る

上級講座9で有効化したAgent Teamsを使います。まず練習用フォルダを準備してAgent Teamsを起動してください。

PowerShell で実行

powershell
cd $env:USERPROFILE\Desktop
mkdir report-team-test
cd report-team-test
claude --teammate-mode in-process

起動したら以下のチーム指示を出してください

bash
2人のチームで月次レポートを作成してください。
チームメンバーはSonnetモデルを使ってください。

担当A(リサーチャー):
「業務記録.txt」というファイルを作成して
「今月の主な出来事:Claude Code上級講座を完了した」
「課題:Hooksの設定に時間がかかった」
「来月の目標:Agent Teamsを業務で活用する」
と書いてください。

担当B(レポーター):
担当Aが作った「業務記録.txt」を読んで
「月次レポート.txt」として
見やすいレポート形式にまとめてください。
担当Aの作業完了を待ってから開始してください。

「Sonnetモデルを使ってください」は必須の一言です。 省略すると Opus が起動してトークンを大量消費します。

2人のエージェントが役割分担して順番に作業する様子が確認できます。Shift+↑↓でメンバーを切り替えてそれぞれの作業ログを確認してみてください。

コスト最適化を確認する

Agent Teamsのコストを確認する習慣をつけましょう。以下のコマンドでトークン使用量を確認してください。

bash
/usage

チームメンバーが多いほどトークン消費が増えます。今回の2人チームの消費量を覚えておいて、次回3人チームと比較するとコスト感覚が身につきます。

確認チェック

講座を終える前に、以下の項目を確認しましょう。

よくある質問

Q. チームメンバーが同じ作業を重複してやってしまいます

A. 役割の境界が曖昧なことが原因です。指示文で「担当Aは〇〇だけを担当し、〇〇はしないこと」と明確に禁止事項を書くと重複が減ります。また「担当Aが完成したファイルを担当Bが読んで次の作業をする」のように、前工程の成果物をインプットとして受け取る流れを明示することが効果的です。

Q. 2人チームと3人チームで品質はどう変わりますか?

A. 単純な作業は2人チームで十分なことが多く、3人以上にしても品質は変わらずコストだけ増えることがあります。3人以上が効果的なのは、明確に異なる専門性が必要な場合(リサーチ・執筆・品質チェックを別々に担当させるなど)です。まず2人チームで試して、不足を感じたら段階的に増やす方が効率的です。

Q. チームの動作が途中で止まってしまいます

A. 引き継ぎ指示が不明確なことが多いです。「担当Aが完成したら担当Bに知らせてください」や「担当Aが作成したresearch.txtを担当Bが読んでください」のように、次工程へのバトンタッチを具体的に指定してください。また各メンバーに「完了したらその旨を報告してください」と明示すると進捗が把握しやすくなります。

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