#07

AIエージェントとは何か

上級

チャットAIとエージェントの違いを理解し、Claude Codeが自律的に複数ステップを実行する仕組みを学びます。

座学

この講座で学べること

  • AIエージェントが「観察→思考→行動→評価」を繰り返すサイクルで動くことを理解する
  • 複数ステップのタスクを一度の指示でClaude Codeに実行させる体験をする
  • ToolUseログ(●Write・●Read・●Bashなど)でエージェントの動作を追う方法を習得する
  • 曖昧な指示と具体的な指示でエージェントの動作がどう変わるかを体感する

AIエージェントとは「やっておいて」と頼んだら自分で考えて・調べて・実行してくれるAIのことです。通常のAIチャット(質問して答えをもらって終わり)とは異なり、エージェントは「観察→思考→行動→評価」のサイクルを何度も繰り返しながら複数のステップを自律的にこなしていきます。Claude Codeはこのエージェント機能を標準で持っています。

Claude Codeがエージェントとして動くとき、ターミナルには実行中のツールがリアルタイムで表示されます。`● Write(ファイル名)` はファイル作成、`● Read(ファイル名)` はファイル読み込み、`● Bash(コマンド)` はターミナルコマンド実行を意味します。このログを見ると「Claude Codeが今何をしているか」が追えるため、意図しない方向に進んでいればすぐ気づけます。

エージェントの能力を最大限に引き出すには「完成形を具体的に伝えること」が重要です。「ファイルを作って」という曖昧な指示では何をどこにどんな内容で作るかが伝わりません。「今日の日付をファイル名に含めたマークダウンファイルをworkフォルダに作成して、今週の目標を3つ箇条書きで書いて」のように、ファイル名・場所・内容・形式を明確に伝えると意図した通りに動きます。

エージェントは失敗することもあります。特に複雑な指示や複数ファイルにまたがる変更では、意図しない方向に進むことがあります。重要なファイルを変更する前はGitでコミットしてバックアップを作るか、Plan Modeで事前に計画を確認してから実行する習慣をつけましょう。「失敗してもやり直せる状態を作ってから依頼する」のが上級者の作業スタイルです。

AIエージェントの思考サイクル

👁️

観察(Observe)

環境・状況を把握する

🧠

思考(Think)

次に何をすべきか考える

行動(Act)

ツールを使って実行する

📊

評価(Evaluate)

結果を確認・学習する

ループして繰り返す

通常のAIとエージェントの違い

💬 通常のAI(チャット)

  • 質問→回答で終わり
  • 自分でツールを使えない
  • 連続した作業ができない
  • 毎回手動で指示が必要

🤖 AIエージェント

  • 目標に向けて自律的に行動
  • ファイル操作・検索などを自分で実行
  • 複数ステップを連続して処理
  • 結果を見て次の行動を判断
エージェントは失敗することもあります。重要なファイルの変更前はバックアップを取るか、Plan Modeで確認してから実行しましょう。

実践手順

エージェントに複数ステップのタスクを依頼する

まず練習用フォルダを作ります。デスクトップに「agent-test」フォルダを作成して Claude Code を起動し、複数の作業が必要な指示を出してみましょう。

PowerShell で実行

PowerShell を開き、以下のコマンドを順番に実行してください。

powershell
cd $env:USERPROFILE\Desktop
mkdir agent-test
cd agent-test
claude

Claude Code が起動したら、以下の指示をそのまま貼り付けてください

bash
このフォルダに「自己紹介.md」を作成して
以下の内容を書いてください:
・名前(あなたのお名前)
・好きなこと3つ
・Claude Codeを使い始めた理由

作成できたら内容を読み上げてください。
最後に何文字のファイルになったか教えてください。

エージェントが実行しているステップを観察する

指示を出すと、Claude Code は画面に自分がやっていることを表示しながら進みます。以下のような表示が出ていれば、エージェントが動いています。

エージェントの動作ログの見方

Write(自己紹介.md)ファイルを書いている
Read(自己紹介.md)ファイルを読んでいる
Bash(wc -c 自己紹介.md)文字数を数えている

「●」や「✓」がついた行が、Claude が実際に実行した「行動(Act)」のログです。
複数の行が出ていれば、それがエージェントが複数ステップを自律的に実行した証拠です。

「ToolUse」ログとは? Claude Code が何かを実行するたびに「● ツール名(対象)」という形式でターミナルに表示されます。代表的なツール:Write / Edit(ファイルの作成・編集)、Read(ファイルの読み取り)、Bash(コマンドの実行)、Glob(ファイルの検索)、LS(フォルダ内容の確認)。このログを見ると、Claude が何をどの順番でやったか追えます。

もう少し複雑なタスクで違いを体感する

今度は3つのファイルを一度の指示で作成するタスクを試します。Claude Code が Write・Write・Write・LS という4ステップを自分で判断して実行するのを確認しましょう。

bash
「買い物リスト.txt」「やることリスト.txt」「メモ.txt」の
3つのファイルをそれぞれ作成してください。
・買い物リストには「牛乳・卵・パン」を書く
・やることリストには「Claude Codeを練習する」を書く
・メモには今日の日付を書く

3つとも作成したら、このフォルダにあるファイルの
一覧を表示してください。

曖昧な指示と具体的な指示の違いを体験する

同じ意図でも、指示が曖昧だと Claude が思った方向に進んでしまいます。良い指示の書き方を確認しましょう。

✗ 曖昧な指示(避けるべき)

「ファイルをきれいにして」

何をきれいにするのか不明。Claude が勝手に解釈して予期しない変更をする可能性がある。

✓ 具体的な指示(推奨)

「メモ.txtを開いて、日付の下に
「本日の学習内容:AIエージェントの仕組みを理解した」
という1行を追加してください」

何をするか・どのファイルか・どんな変更かが明確。

確認チェック

講座を終える前に、以下の項目を確認しましょう。

よくある質問

Q. Claude Codeがエージェントとして動いているかどうか見分ける方法はありますか?

A. ターミナルに `● ツール名(対象)` という形式のログが表示されていればエージェントとして動作中です。`● Write(ファイル名)` `● Bash(コマンド)` などが連続して表示される場合、Claude Codeが複数ステップを自律的に実行しています。テキストの回答だけが返ってくる場合は通常の会話モードです。

Q. エージェントが意図しない方向に進んでいるとき止める方法は?

A. Ctrl+C(WindowsもMacも共通)でいつでも中断できます。中断後は「さっきの作業は途中で止めました。〇〇の部分だけ元に戻してください」と指示するか、Gitでコミット済みであれば `git checkout` で戻せます。作業前にGitコミットしておく習慣が重要です。

Q. エージェントに長い作業をさせると途中で止まることがあります

A. コンテキスト(作業記憶)が上限に近づくと動作が不安定になることがあります。/usageで使用量を確認し、80%を超えたら /compact でコンテキストを圧縮するか、作業を小さな単位に分けて依頼するようにしましょう。

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